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04971号室
進めない(-_-;)

第381話
 一方、こちらはサムの部屋の中のウェイト達の宇宙船、

-ドンドンドン、ズドーン-

 部屋に近づく足音が大きくなってきた。ウェイトが、
「まだサムくんが学校から帰ってくる時間じゃないな。まさか、あの三人が
 戻って来たんじゃ……。」
「悪いことは考えたくないけど、もしもの場合を考えておかないとね。」
 サンドが言った。残った相撲部員たちは騒ぎ出した。
「ナントさんたちも北島も戻ってこないし、俺たちどうなるんだ?」
「もし宇宙船が破壊されたら……。」
 そう言っているときに部屋に入って来たのはサムだった。
「ただいま。みんな大丈夫だった?」
 サムは宇宙船のみんなに話しかけた。ウェイトが宇宙船から出てきて、
「いやぁ、君か、助かった。」
 サムが、
「何か有ったの?」
「世話になっている君には余り心配はかけたくないんだが、じつは君が出ていった後、
 君と同じような巨人の三人組が部屋に入って来た。この宇宙船も調べられた。」
「ええっ。泥棒かなぁ。」
「所でサムくん、学校はどうしたんだ?帰ってくる時間じゃないようだが。」
「なんだかわからないけど、謎の巨大な飛行物体が現れたから、みんな家に帰って
 外へ出ないようにって先生が……。」
 そのやり取りを聞いていた大ちゃんは、いやな予感がした。


 じつはその心配の種のダイちゃん……をみているシムたち三人、
「頭を使うってどうするんだ?」
「とにかく、しばらく様子を見ていよう。」
「いったい、あいつ何やる気なんだ?」
「静かに、今見つかったら困るだろ。」

 そののダイちゃん、三人に影から見られているにも気づかず、
「久しぶりに僕の必殺技をお見舞いしてやる。」
 ダイちゃんは自分が摘み上げたこびとを自分のチンコに近づけた。 

第382話

「ひぃぃぃ! 何する気だー。 助けてくれー!」
捕まってるこびとはダイちゃんの巨大な指の間で暴れまくったが
逃げられるわけもなく、どんどん巨大おちんちんに近づいていく。
下にいる強盗の仲間たちも、ダイちゃんが何をしようとしてるのか
さっぱりわからず、ただ見上げてるしかなかった。
ダイちゃんは、
「お前は必殺技を発射するための起爆剤になるんだよ。 あ、弾にもなるけどね。」
こびとたちはそれがどういう意味なのか想像もできなかった。
そしてダイちゃんは皮のかぶった自分のちんこを少し剥くと
摘んでいるこびとを先に押し付けた。
「さあ、中に入れ。」
「ぎゃーーー、いやだああ。 こんなとこに入りたくないーーー!!」
必死で抵抗していたこびとだったが、ダイちゃんの指の力の前では無力で
あっさりと中に押し込まれてしまった。


それを見ているシムたちは、
「あいつ何やってるんだ?」
「わからないけど、人を自分のちんちんに押し付けてるように見える。」 

第383話

「やめてクレー、苦しい〜。ここから出してクレー、頼む〜。」
 ダイちゃんのチンコの中に押しこまれてはまったこびとはその中で必死に
そこから脱出しようとした。しかし、ダイちゃんにとっては一応
つぶさないように力加減をしているつもりだが、ほとんど動けない。
それでもなんとかしようとチンコの中のこびとは力を振り絞る。
その様子をダイちゃんの足もとのこびとたちはもちろん、シムたちは
ただ見ているしかなかった。

「お、段々気持ちよくなってきたぞ。」
 チンコの中のこびとはほとんど動けないながらもダイちゃんに心地よい
刺激を与えつづけていた。
「う、ぎゃぁぁぁ!」
 中のこびとにとってはある程度柔らかかったまわりの壁がどんどん硬くなり
完全に動けなくなってしまった。
「なんだよ〜、これからいいとこなのに。必殺技が出来ないじゃないか。」
 ダイちゃんは不満そうに言った。

 みているシムたちは、
「あいつの言っている必殺技ってなんだろう。」
「人を押しこんだチンコを触ってるだけみたいだけど。」
「小便でもするつもりなのかな。」
「とにかくもうしばらく見ていよう。」

「え〜い、面倒だ。」
 ダイちゃんは自分のチンコをこすり始めた。チンコの中で激しく揺さぶられる
事になったこびとは、叫ぶ事も出来ず、
(なにするんだー、やめてくれー)
 激しい動きと周りの圧力とで失神寸前だったダイちゃんのチンコの中のこびとは、
奥から何かがやってくるのを感じた。

「キタキタキタキタキタキタキタ━━━━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
 今回はすごいのが出るぞ。ダイちゃんスペシャル、発射!」

-どっぴゅぅぅぅん!!- 

第384話

出す瞬間、ダイちゃんは自分のチンコの向きを足元のこびとに向けた。
強盗たちはその瞬間、ダイちゃんが何を出そうとしてるのか理解したが
もう手遅れだった。
ダイちゃんの巨大なチンコの先が膨らんだかと思うと、大量の白いドロドロの
液体が発射された。
そしてその液体は強盗たちや道路、建物の壁に降りかかった。
「ぎゃああああああああああ・・・・」
ダイちゃんは残りの精液を搾り出し、トローンとした表情で
「はぁ〜、気持ちよかった〜。」
力が抜けたダイちゃんはその場にズシンと座り込み、余韻にひたっていた。

シムたちはその光景を見ていたが、何が出たのかわからなかった。
「何だろう・・・あれ。」
「おしっこじゃないよね?」
「ドロドロしてるように見えるけど・・・」
「怪獣だから、溶解液を出したのかも。」
「いや、もしかしたら俺たちも出せるかもしれないぞ。」
「え? どういうこと?」
「こびとをチンチンに押し付けたらでるのかもってこと。
 ちょうどこびとなら持ってるし、試してみないか?」 

第385話

 シムは再び例のビン、そうブラウンが入っていて後で見つけた北島を放り込んだ
あのビンである。それを取り出した。マントが、
「でも二匹だけだなー。一人分足りないよ。」
 シムが、
「じゃとって来いよ。お前の家ここから近いだろ。」
 ガルが、
「ところであの怪獣は……あれ?いなくなってる。」
「なら安心だ。早速三人で試そう。」


 じつは少し前、必殺技を出し満足げなダイちゃんの足元に大ちゃんがテレポート
してきた。サイズはムロトン星の住人たちのサイズだ。ダイちゃんは
大ちゃんを見下ろし、
「助っ人に来るのが遅かったな。悪い奴ならさっき必殺技でやっつけちゃったよ。」
 すると大ちゃんは、
「んもう、ダイちゃんのおかげで大変な事になっているんだよ。サム君の学校も
 休みになって家に帰ってきたんだ。」
「そうなのか。でももう悪者は倒しちゃったし、ひとまず帰ろう。」
 ダイちゃんは自分が騒ぎの原因と気づくはずもなく、大ちゃんと同じサイズに
小さくなった。そして大ちゃんのテレポートでダイちゃんと大ちゃんはサムの
部屋へ戻ったのだった。


 近くの廃工場へ移動してきた三人、
「さあここなら誰にも見つからないぞ。」
「よくこんな所見つけたな。」
「じゃあ三人でやるぞ。こびとを出せ。」

 こちらは再びビンの中。
「いったいやつらは何をするつもりなんだ。」
 ブラウンは北島に尋ねた。北島は、
「さあ……。わっ、なんだ!?」
 二人が話しているところに、ナントが放りこまれたのだ。
「いたたた。いったいここは……。」
 三人が起きあがり、ビンの中から回りを見まわした。ビンの外から不気味に笑う
巨人たちが見つめていた。 

第386話

ビンを覗きながらシムが言った。
「それじゃ、恥ずかしいから3人いっしょにやるぞ。」
「うん。」
「わかった・・・。 でもあんな変な液体出るかな〜?
 おしっこしか出るわけないと思うんだけど。」
「そんなこと、やってみればわかるだろ。」
「うん。」
そしてシムはビンを逆さまに向けて手のひらにこびとを乗せた。
「さあ、1匹ずつ取れよ。」
シムに言われて、ガルとマントがこびとを摘み取った。
こびとを1匹ずつ持った3人は、顔を見合わせてうなずくと
ズボンのチャックをゆっくりおろして、中からちんちんを引っ張り出した。
そして、指で摘んだこびとがもがいてる様子を確認すると
そのまま股間の方に移動させた。
「せーの!」
シムの掛け声に合わせて、3人は自分のチンコにこびとを押し当てた。 



第387話

「うやっ!?」
「わっ!」
「なんだ?」
 チンコに押しつけられたこびとたちは一瞬何が自分の身に何が起こった
かわからず、声にならない声をあげるもの、騒ぐ者などさまざまだ。一方、
こびとをチンコに押し付けたシムたちは、
「あやっ!?」
「わっ!」
「なんだ?」
 今まで味わった事のない不思議な快感に、シムたちもほとんど同じような
声を上げた。シムたちは、
「なんか気持ちいいぞ。」
「こびとがチンコの先で暴れてる。」
「おい、潰すなよ。」
 が、そのこびとたちはたまったものではない。チンコの先と指先の間で
今にも押しつぶされそうな中、必死で抵抗する。
「こんなの初めてだ。」
「もしかしたらあの変な物がチンコの先が出るかもな。」
「あ、大変だ。」
 マントの声にシムが、
「なんだよ。どうした。今気持ちよくなってきたのに。」
「こびとがいなくなった。」
 マントのチンコの先を見ると、こびとがいなくなっていた。
「なんだよ。落としたのかよ。」
 ガルが言う。
「そう思って下を見たんだけど。見つからない。」

 じつはマントのチンコに押しつけられていたのはナント、彼は完全に尿道の中に
入りこんでしまい、外からは完全に見えなくなってしまっていた。ガルは、
「まさか、潰したんじゃないだろうな。」
 マントは、
「いいジャン。もう一匹いるんだし。」
「だめだめ。」
 シムが言う、その直後マントの、いやマントのチンコの異変に気づいた。

「くそ、どうなっているんだ。」
 マントのチンコの尿道の中でナントは、周りの壁から押さえつけられ、ほとんど
動けない状態だった。それでもなんとかしようと体を動かした。その刺激が
マントのチンコに、マント自身に快感を与えている。

「あ、なんかすごく気持ちよくなってきた。」
 マントの言葉にガル、
「どう言うことなんだ。」
「そうか、わかった。マントのこびとは下に落ちて逃げたんじゃない。チンコの中に
 入りこんだんだ。」
 シムがそう言っている間にマントは今までに味わっていない快感を感じていた。
「すごくチンコが大きく硬くなってきた。」

「くそ、どうすればいいんだ。このままでは潰される。」
 チンコの中のナントは周りからの圧力でどうにもならない状態になってきた。
そのとき、
「何か来る……まさか……。」 

第388話

「あ・・・・あ・・。なんだか・・すごいよ。」
マントは立ってるのがやっとというような、力の抜けきった表情で言った。
それを聞いたシムが、
「どれ。 見せてみろ。」
そう言ってマントのチンコの先を覗き込んだ。
するとマントが、
「あ・・・・もうダメ。」
「ん? 何がダメなんだ?」
その瞬間

どぴゅっ!!

「うわっ!」
マントのチンコの先から勢いよくシムの顔に精液が飛び出した。
もちろん中にいたナントもいっしょに飛び出て、
シムの巨大な顔の壁に叩きつけられ、そのまま貼りついた。
マントは、
「はあ・・・気持ちよかった・・・。」
シムは、
「な、何するんだよ。 顔にかかっただろ。」
「そんなこと言われても、力が抜けてコントロールできなかったんだ。
 みんなもやってみなよ。」 


第389話

 そのころ、大ちゃんはダイちゃんを連れ、ウェイトたちの宇宙船の中へ
戻っていた。もちろん二人はウェイトたちと同じサイズになっていた。
 ウェイトは、
「二人とも、大変なことになった。」
 大ちゃんとダイちゃん、
「ほら、ダイちゃんあやまりなよ。」
「別に謝ること無いだろ。ちゃんとヒーローとしての役目を果たしたんだから。」
 するとウェイトは、
「いや、ダイちゃんのことはともかく、行方不明になったメンバーの居場所を
 つい先ほど知らせてきたものがいる。」
「ほら、ヒーローをやっているといいことがあるだろ。」
 ダイちゃんが言うと大ちゃんが、
「それとは関係ないと思うけど。」
 そこへサンドが、
「どこかにテレビカメラを置いていて、中継しているみたいなの。みんな集まって
 いるわ。」
 ウェイトとサンドについて、ダイちゃんと大ちゃんが通信用モニターの前に
やってきた。


 一方、シムたち三人は何者かに中継されていることも知らずに……
「よし、やるぞ。」
 ガルがチンコに押し当てたこびとを、つぶさないように少しずつ力を加えて
いった。
「うぎゃぁぁ、やめ……。」
 ガルがチンコに押し当てたこびと、実は北島だった。北島はガルの指と
チンコの間で必死で暴れたが、ガルを気持ちよくするだけだった。ガルは、
「あ、なんか小人が暴れ……。」
 その様子を見ていたシムは、ナントが自分の顔に張り付いていることを忘れ、
ガルと同じようにチンコに押し当てたこびとを、つぶさないように少しずつ
力を加えていった。

「く……。ここから何とかしなければ……。」
 ナントは、シムの顔の表面で自分を包み込む精液から脱出しようとした。
だが、大量の精液がまとわりつき、思うように体がうごかない、
「うわあっ!」
 ナントは、精液と一緒にシムの顔の表面から下へと流れ、口の中へと入って
しまったのだ。
「早く脱出しないと食べられ……。わぁっ1」
 シムの口の中には言ってしまったナントを、シムが興奮のあまり無意識に
動かした舌が、口の内側に押さえつけたのだ。 

第390話

「お・・・お。これは・・・すごく気持ちいいな。」
「うん・・、なんか出そうな感じ。」
「そう、それだよ。 それを出せばもっと気持ちいいよ。」
シムとガルは、チンコに押し付ける力を強め
なにかが出そうな感覚に身を任せた。
すると・・・

どぴゅっ   どぴゅっ

2人はいっせいに精液を発射させた。
もちろんチンコに押し付けられていたこびとの2人も精液といっしょに飛んでいった。
そしてそのまま地面に叩きつけられた。
幸い、体のまわりにまとわりついたドロドロの大量の精液がクッションになったおかげで
ダメージはそれほどでもなかったが、しばらく動けなかった。

精液を出して、気持ちよさの余韻にひたっていたシムだったが
ようやく何かが口に入ってることに気がついた。
「う・・うわ。 マントが出した液体が口に入ったー。 おえ・・」 

第391話

「うわあっ!」
 ナントもマントが吐き出した唾液とともに、地面にたたきつけられた。


 こちらは通信モニターを見つめるウェイトとサンドと相撲部員たち。もちろん
ダイちゃんと大ちゃんも。そのダイちゃんが、
「それにしても一体誰なんだ?」
「誰にも気づかれずに、どんな所でも中継出来る人間は……。勘のいい
 ヒーローなら、だいたいわかるでしょ。」
 サンドがダイちゃんに言った。


 では、時間を少し戻そう。ダイちゃんを連れ戻しに大ちゃんが出かけて
しばらくした頃、
『久しぶりだな。』
「げ。」
「あいつは……。」
「マジューイだ!」
 思いがけない相手からの突然の通信に周りにいたみんなはすぐに通信モニターの
前に集まってきた。
『こちらへ来て苦労しているようだな。お前たちのいなくなった、仲間のいる場所を
 教えてやろう。』
 そのとき、画面が切り替わった。そこは廃工場、シムたち三人がいるところだ。
そこにサムがいれば、すぐに自分のクラスメートたちだとわかったろうが、もちろん
ウェイトたちから見た巨人のサムは宇宙船の中に入れない。


 時間を元に戻そう。通信モニターの前でダイちゃん、
「やっぱりマジューイだったな。あいつらを助けて、マジューイをやっつけに
 いこう。」
「絶対これ罠だよ。」
 大ちゃんが言う。
「それにあの三人、この部屋に入ってきただろう。きっとマジューイの仲間か
 手下だよ。みんながいる場所ももうばれたんだ。」
 確かにばれてはいるが、この三人はマジューイの仲間でも手下でない。
大ちゃんは、
「でもうかつに行くと、またやられちゃうよ。」
「うーん。そうだな。あの三人も必殺技の訓練をしているみたいだったからな。
 でもヒーローと言えばピンチになる事だって有るだろ。」
「でもわざわざ罠にかかりに行くのはあまりいい方法じゃないと思うよ。」
「大丈夫。あの必殺技をパワーアップすれば大丈夫だよ。」 

第392話

大ちゃんが言った。
「あの必殺技をパワーアップ? そんなことできるの?」
するとダイちゃんが、
「簡単なことじゃないか。 必殺技だけじゃなく、どんな攻撃もすぐに
 パワーアップする方法があるだろ。」
「それってもしかして・・・」
「そう、もっと巨大化すればいいんだよ。 簡単だろ?」
「でも、さっきも言ったけどこの街でそんなに巨大化したら建物とかが
 潰されてサム君達がかわいそうだよ。」
「大丈夫だよ。 被害を最小限にとどめれば。 それじゃあ僕はあの
 3人をやっつけてくるよ。」
そういうとダイちゃんは再び宇宙船から出て行こうとした。
すると大ちゃんは、ダイちゃんの手をつかんで言った。
「今度は僕も行くよ。 ダイちゃんだけに行かせたら、またなんか
 事件おこしそうだし。」
「なんだよそれ。」
だが、ウェイトが
「待ってくれ。 大輔君の言うこともわかるんだが・・・
 今回はここにいてくれないか。」
「え? ウェイトさん、ダイちゃんが何かやらかさないか心配じゃ
 ないんですか?」
「もちろんそうなんだが・・。 こんなこと言うのは恥ずかしいことだが、
 今戦力になるのははっきり言って君たち2人だけなんだ。 
2人が出て行ってしまった後、敵に襲われたら私たちにはどうすることもできない。」
「そ・・そうですか。」
大ちゃんは残念そうにダイちゃんの手を放した。
するとダイちゃんは、
「それじゃ、行って来る。」
そういって出て行ってしまった。

そしてこちらはシムたち3人のいる廃工場。
出すもの出した3人は腰をおろしてぐったりしていた。
3人の前の地面ではドロドロの液体に包まれた3人のこびとがもがいていた。
すると、廃工場に誰かが入ってきた。
「ん? 誰か来たぞ。 やばくない?」
「んー、大丈夫だろ。 大人じゃなさそうだし。」
「迷子かな?」
シムたちがそんな会話をしていると、廃工場に入ってきた子供が近づいてきて
 シムたちに言った。
「お前たちが悪者の手下だな? 隠しても無駄だぞ、ちゃんと見てたんだからな。」
するとシムたちは顔を見合わせて笑い出した。
「ははは・・、なんだこいつ。 ヒーローごっこでもしてるつもりか?」
だが、マントがすぐにあることに気づいた。
「ちょ・・ちょっと待って。 こいつ、さっきの豚の怪獣に似てない?」
「そ・・そういえば・・・」
「豚の怪獣だーーーーー。」
ダイちゃんはムカッとした顔をして言った。
「お前らまで豚の怪獣って言うのか? もう許さないぞ。 きょだーーーい変身!!」
ダイちゃんは強盗をやっつけたときのサイズに巨大化した。
「ひいいー。 やっぱりさっきの怪獣だったんだ。」
ダイちゃんは、
「ふん、ザコに必殺技をつかうまでもないな。 軽くダイちゃん
 パンチでやっつけてやる。」
そう言うと、3人をいっきに叩き潰せるほど巨大な拳を空高く振り上げた。
それを見たシムが慌てて言った。
「ご・・ごめんなさい。 勘違いでした、ヒーロー様。」
「ん?」
ダイちゃんは振り上げた拳を止めた。
「ほんとに悪者の手下じゃないんです。 偶然こびとを見つけて、
 3人で保護してたんです。」
「保護? さっきちんこに押し付けてたじゃないか。」
「そ・・それは・・・。 そう、あなたの必殺技を見て自分たちも
 ヒーローになりたいからやってみただけなんです。」
「お前ら、僕みたいなヒーローにあこがれてるの?」
「そう、そうなんです。」
ダイちゃんは機嫌をなおしてシムたちと同じサイズに縮んだ。
「だったら最初からそう言えよ。 お前らには特別にヒーローの基地を見せてやるよ。
 ついて来い。」 

第393話

 大ちゃんが三人をある場所に連れてきた。
「ここって、サムの家だよな。」
「ここにブタの怪獣、いやヒーローの基地があるのか?」
「たまたまあいつの家の前を通っただけだろ。」
「何はなしてるんだ。入るぞ。」
 そう言ってダイちゃんはサムの家に入ろうとする。
「なんであいつの家の中に……。」
 シムは言ったが、とにかく三人ともダイちゃんには逆らえないので、
ダイちゃんについて入っていった。そしてダイちゃんは三人をサムの部屋へと
連れて入った。しかし、そこにはサムの姿はなく、ダイちゃんがサムのサイズに
なってその部屋にいた。ダイちゃんは、
「おい、あいつはどうした?」
「サム君なら心配したお父さんがえってきて、そのまま買い物に行ったよ。」
「まあいいや。こいつらを宇宙船に入れるくらいに小さくしてよ。」
「いいけど、ナントさんたちはどうしたの?」
「あっそうか。お前らはいる前にこびとを出せ。」
「あっこれ、ナントさん、ブラウンさん、北島のお兄ちゃんだ。でもこれ……。」
 ダイちゃんは三人に、
「お前ら、こいつらをきれいに洗って来い。でないと基地へ案内してやらないぞ。」
「「「はいっ、かしこまりました〜。」」」
 シムたち三人は、基地に案内してもらえないと言うよりも、逆らうと怖いので、
急いで洗面所へ行った。


 と、言うわけで、ナント、ブラウン、北島も戻り、シムたちが宇宙船の中へ
案内された。
「ここがあの宇宙船の中なのか。」
「中ってこうなってたんだな〜。」
 シムたちがあちこち見まわしているとダイちゃんが、
「そうだ、おまえら、ヒーローになりたいって言ったな。仲間にいれてやろうか?」
「ええっ、この三人も仲間にいれるの?」
 大ちゃんが言う。
「そうだ。5人組で戦うんだよ。もちろんリーダーは……。」
「「「当然あなた様です!!!」」」
 大ちゃんが返答するまでに、シムたち三人が声をそろえていった。すると
大ちゃんが、
「それって戦隊ヒーローみたいなものなの?ダイちゃんがリーダーだったら、
 レッドかな。」
「お、かっこいいジャン、ますますヒーローらしくなってきたな。お前は
 サブリーダーのブルーにしてやる。」
「あ、ありがとう……。」
 今度はダイちゃんはシムたちに、
「んで、お前らは、オレンジ、ホワイト、グレーだ。」
 シムたちは、
「なんか中途半端な色があるような……。」
「でも、ヒーローの仲間という事は俺たちも怪人や怪獣と戦うのか?」
「と、言うかあいつがブタの怪獣だし……。」
 そのときである、ナントから通信が入った。
『大変だ、宇宙船に戻って通信機器のチェックをしていたら、クォチンとか
 言う都市に巨人が出現したと言う情報を受信した。』
「それなら大丈夫、仲間も増えたし、僕が行ってやっつけてくるよ。」
『ちょっと待て、まだ詳しい状況もまだわかっていないんだぞ。』
「出たかどうか確かめてくるだけだよ。オレンジ、ホワイト、グレーの三人は
 巨大化出来ないみたいだから、ブルーが巨大化させて、テレポートさせてよ。」
 ダイちゃんのことだ、巨人がいなかったのならともかく、いたらすぐに
戻ってくるとは思えない。大ちゃんは、
「いいのかなぁ……。」
「そうか、クォチンに出た巨人は敵のおとりかもしれないな。すぐにやっつけて
 戻ってこれると思うけどブルーは念のため残ってよ。じゃ、たのむよ。」 

第394話

「ふ〜ん。 ここがクォチンか。 近くに敵の巨人がいるかもしれないから気をつけろよ。」
「は・・・はい。」
大ちゃんにテレポートしてもらったダイちゃんとシム達は、
ゆっくり歩きながら敵がいないか探していた。
「なんだよ、ガセだったのか? 巨人なんていないじゃん。」
ダイちゃんがつまらなそうにそう言った後、マントが遠くの方を指差して言った。
「ねぇ・・・。あそこに何かあるような・・・」
「ん? どこだ?」
マントが指差す方を見ると、遠くてはっきりとは見えなかったが
たしかに人陰のようなものが見える。
「よし、ゆっくり近付くぞ。」
「は・・・はい。」
ダイちゃんは3人を引き連れて、見つけた人陰に近付いていった。
近付いてくると、それが巨人の人陰だとはっきり見えるようになった。
「やっぱり巨人だった。 よし、戦う準備をしておけよ。」
ダイちゃんの言葉に3人が驚いた。
「ちょ・・・ちょっと待って下さい。 さっきいるかどうか確かめるだけだって・・・」
「何言ってるんだ。 ヒーローが敵を前にして逃げるなんてかっこわるいだろ!」
「で・・・でも僕達戦ったことなんてないし・・・。 勝てるわけないよ。」
「しょうがないなー、リーダーがやっつけてくるからそこで見てろ。」
ダイちゃんは1人で巨人に向かっていった。 

第395話

「ダイちゃんたち、大丈夫かなぁ……。」
 みんなのいる宇宙船に戻り、通信用モニタの近くにいた大ちゃんが言った。
するとサンドが、
「ナントさんも、巨人の情報の分析をしているみたいだから、そんなに心配
 することもないわよ。それにダイちゃんたちに通信機も渡してるんでしょ。」
 そのとき、ナントから通信が入った。
『巨人の正体がわかった。どうやらドゥーゴン星人のようだ。』
「あのう。ドゥーゴン星人ってどんな宇宙人なの?もしかして悪い宇宙人
 じゃないよね。」
 大ちゃんがナントに尋ねる。
『ドゥーゴン星人は、君たちがいるムロトン星人の何倍も有る宇宙人、君たちからは
 もちろん、ムロトン星人から見ても巨人だ。たぶん乗っていた宇宙船が不時着でも
 したんだろう。敵にあやつられでもしない限り、大丈夫なはずだ。』


 こちらはダイちゃんたち、
「よーし、お前たちみてろ。今からヒーローらしく、敵をかっこよく倒すからな。」
 ダイちゃんは、シムたちを残し巨人にどんどん近づいていった。


 再びこちらは大ちゃんたちのいる宇宙船。そこにに通信が入った。
『おいブルー、緊急事態だ。』
「えっダイちゃん、どうしたの?何か有ったの?」
 大ちゃんが聞く、
『んもう、レッドと呼んでよ。じつは戦隊ヒーローの名前を決めていなかったんだ。』
「え……!?」


 そして五分ぐらい後、再びダイちゃんたち、
「燃える炎のリーダー、ダイちゃんレッド!巨人戦隊ビッグファイブ!!」
 ダイちゃんはそう言って巨人の前で、いつもの巨大化のポーズを取った。
それをみていたシムたち、
「あ、敵より大きくなった。」
「うーん、ヒーローの戦い方としたら、卑怯なんじゃないか?」
「敵の五倍ぐらいかなぁ。」
 ダイちゃんは、シムたちのいうことなど気にすることもなく巨人に向かっていった。 

第396話

「さあ、かかってこーい。」
ダイちゃんは巨人の前に腕を組んで立ちはだかった。
だが、巨人はわけがわからずきょとんとした顔でダイちゃんを見上げている。
「あ・・あのー、ずいぶん大きい方ですね。 この星の方ですか?」
巨人は落ち着いた様子でダイちゃんに話しかけた。
ダイちゃんは巨人が攻撃を仕掛けてくると思い込んでいたため
拍子抜けた感じになった。
「ちょ・・ちょっと。 悪者のくせになんでそんな丁寧なんだよ。」
「・・・・?」
「マジューイとか言う悪者の手下なんだろ? そしてこの星を潰しに来たんだろ?
 だからヒーローの僕がやっつけにきたんだ。」
「あ、そういうことでしたか。 でも別に悪いことしに来たんじゃないですよ。
 もちろん手下でもないです。 ちょっと足元の建物とか誤って潰しちゃい
 ましたが、後でちゃんと弁償しますので。」
「・・・・。 悪者じゃないの?」
「はい。」 

第397話

「あ、どうもはじめまして。私はシャフトと言います。」
 先ほどから30分ほどしてダイちゃんたちと出会った巨人は大ちゃんの力により、
ウェイトやサンドたちと同じサイズにされ、宇宙船にいた、もちろんダイちゃんや
シムたちも同じサイズになり戻ってきていた。ダイちゃんは、
「悪い奴に襲われるかもしれないから、保護してきたんだよ。そうだよな。」
 どう考えても戦おうとしていたのだが、シムたちはダイちゃんが怖いので
全員うんうとうなづいた。ウェイトが、
「所で、なぜあんな所にいたんです?」
「きっと悪い奴に襲われたんだよ。今度現れたらやっつけてあげるよ。」
 ダイちゃんが自慢げに言う。シャフトは、
「いや、襲われたかどうかわからないんですけど。ここに来る前、今まで見たことも
 無い黒い宇宙船を見たんです。気がついたら宇宙船がこの星に不時着して
 いたんです。通信機も故障して、仕方なく外へ助けを呼ぶつもりで出たら
 この子たちに出会ったんです。」
「絶対その宇宙船に乗っている奴が悪者だよ。」
 ダイちゃんが言った。サンドは、
「でもそれだけではよくわからないわ。ちょっとまって。」
 サンドはナントの宇宙船に呼びかけた。
「クォチンの巨人を保護したわ。名前はシャフト、今は大輔君の力で私たちと
 同じサイズになっているのもしかしたら他の宇宙船に襲われてここに不時着した
 かもしれないんだけど、黒い宇宙船ということしかわからないの。」
『そうか。どちらにしろ不時着した宇宙船を修理しないといけないだろうな。
 もしかするとシャフトの乗ってきた宇宙船に記録が残っているかもしれない、
 修理の際に調べてみる必要がありそうだ。』
「あ、ありがとうございます。お願いします。」
「あ、とりあえず敵じゃなかったみたい出し、僕たちはこれで……。」
 シムたちは帰りたそうにしていた。ダイちゃんは、
「だめだよ。まだ敵が近くにいるかもしれないだろ。」
「ええっ、そんな……。」
 そのときである。ナントから通信が入った、
『大変だ、クォチンに黒い宇宙船が現れて、中から巨人が降りてきたらしい。』
「よしっ、もう一度行くぞ。お前らついて来い。」
 ダイちゃんはシムたちに言った。 

第398話

「今度こそ悪者に違いないぞ。 お前らも気合入れてついて来いよ!」
「は・・・はい。」
再びクォチンに来たダイちゃんと
ほんとは行きたくないがいやいやついて来ているシム達。
ダイちゃんは3人をつれて黒い宇宙船に近づいていく。
シム達はダイちゃんに聞こえないようにひそひそと話した。
「今度こそほんとにやばそうだよ。」
「そうだよ、やっぱり逃げた方がいいよ。」
「でも逃げたらあのブタに何されるか・・・」
「そうだけど・・・」
「でも黒い宇宙船なんて絶対やばいよ。」
「そんなこと言ったって・・・」
そうこう言ってる内に黒い宇宙船に乗っていた巨人の近くまで来てしまっていた。
そこにいた巨人は3人。
ダイちゃんがその巨人を見たとたん
「あっ! お前らは!」
シム達が、
「ん? 知り合いだったのかな?」
「たしかにあの巨人たちもブタみたいだけど・・・」
「でも仲間にはみえないよ?」
そう、そこにいた巨人達は操られた石本達だったのだ。 

第399話

 そのときダイちゃんはシムたち三人にとんでもないことを言いだした。
「お前らも三人、あいつらも三人、すぐに巨大化してやっつけるから、
 一人ずつあいつらを押さえつけろ。」
 シムたちはもちろんびっくりして、
「ええっ!」
「そんな……。」
「まじかよ……。」
 びびるシムたち三人にダイちゃんが、
「文句言わずにさっさとやる!でないとこっちがやられるぞ。」


 その頃、父親と外出していたサムは、
「謎の飛行物体だとか、巨人が出て学校の授業が打ち切りになったと学校から
 連絡があったから心配して会社を早退してきたんだが、何もなくてよかったな。」
「うん。」
「そろそろ帰ろうか。おい、サム、どうした。」
「お父さん……あれ……。」
 サムが指差すほうに、人だかりが出来ていた。そこはモニターのある
ビルの前だった。そこではニュースが流れていた。
『クォチンに飛来したの謎の宇宙船から降り立った三人の巨人の正体は今だに
 不明です。……。今新しい情報が入りました。なんと巨人が七人になった
 とのことです。映像、出ますでしょうか。』
 現場からの映像が出たとき、周りからどよめきがおこった。もちろんサムと
父親も驚いた。そこには自分たちを脅かしたダイちゃんの他に、クラスメートの
シムたちが映っていたのだから。

 そのニュースは、ウエイトやサンドたちのいる宇宙船、ナントの宇宙船にも
伝わっていた。ウエイトは、
「あいつらと戦うのはまずい。戻るよう指示するんだ。」
 サンドも、
「そうね、下手をすれば敵に操られてしまうかもしれないわ。」

『ダイちゃん、いやレッドすぐに戻って。今戦うのはまずいよ。』
 大ちゃんの無線での指示を聞いたシムたち、
「やっぱりまずいって言ってるジャン。戻ろうよ。」
「そうそう。ここはいったん引き返したほうが……。」
 でもダイちゃんは、
「いや、やるといったらやるのっ!一人でもやるから見てろっ!!」
 そう行ってダイちゃんは巨大化のポーズを取った。 

第400話

「あれ・・・?」
ダイちゃんは巨大化しようとしたが、体が変化しない。
「もう一度。 きょだーい変身! ・・・・・」
やっぱり体のサイズはそのままだった。
シムたちは、
「なんか様子が変だよ? さっきみたいに巨大化しない。」
「もしかして巨大化する力がなくなったんじゃない?」
「でもついさっきまでできてたよ?」
ダイちゃんは、前にもこんなことがあったことを思い出した。
秀雄が完全に支配されたあと、何かの力でダイちゃんや大ちゃんの力が
えなくなったときのことを。
「くそー、あいつがいるから巨大化できないんだ・・・。
 このまま戦うしかないか・・・」
するとダイちゃんはシムたちのほうを向いて言った。
「やっぱり作戦変更。 4人で一人を集中攻撃するんだ。
 まず狙うのは・・・一番間抜けそうなやつがいるだろ。
 石本ってやつなんだけど、元僕の弟子だったやつだ。
 裏切ったお仕置きをしてやらないとな。 僕の掛け声でそいつに襲い掛かるんだ。
 わかったな?」
「・・・・は・・・はい。」 




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